Monday, March 10, 2014

【本日の化学略語】DMPU

DMPU N,N'-dimethylpropyleneurea





発がん性のあるHMPA (hexamethylphosphoramide)の代替として試したことがよくありました。
HMPAの代替としては、DMI (1,3-dimethyl-2-imidazolidinone)やTMU (1,1,3,3-tetramethylurea)等の尿素系の化合物があり、DMPUもその中のひとつです。高極性の非プロトン性溶媒の他、金属配位子としても機能します。

THF (tetrahydrofuran)中での電子移動を伴う反応で、これらの化合物の添加の効果を調べたことが何度かやりましたが、最も良好だったのがHMPA、次いでDMI, DMPU, TMUでした。TMUに至っては、添加する効果がほとんどないケースもしばしば。HMPAの代替としては、DMPUよりもDMIの方が良さそうです。エーテル抽出&水洗浄で、有機層から水層へ逃げやすいのもDMIでした(HMPAはもっと逃げてくれます)。

逆に考えれば、DMPUは抽出剤として使えるのではないか、とも思ったりもします。

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