更新記録を残すのを忘れてました
化学略語一覧・検索サイトNanoniele、エンジンを少しずつ改良しています。
(1) ヒット率の向上
たとえば、GC-MSやGC/MS、GCMS等、検索キーワードのちょっとした違いを無視できるよう、少しずつではありますが、キーワードの内部変換機能の改善を行っています。
具体的には
・アルファベットの小文字を大文字に
・全角アルファベットを半角に
・半角スペースの除去
・ピリオドの除去
・カンマの除去
・"and"の除去
・"the"の除去
・"-"の除去
・"/"の除去
等です。
(2) 検索ランキング等の表示
検索キーワードのランキングを集計する機能をエンジンに付け、集計結果を表示できるようにしました。同様に、検索されたキーワードや、新規に登録したキーワードも表示できるようにしています。
なお、検索ランキング及び集計結果には、検索結果を向上させるために変換されたキーワードが表示されています。
今後ともNanonieleをよろしくお願い致します。
Sunday, July 29, 2012
Friday, July 13, 2012
【本日の化学略語】DCE
化学略語の検索サイト→Nanoniele
DCE: 1,2-dichloroethane
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=DCE)
大学院の修士1年の時に初めて使いました。
当時、希土類ルイス酸を使う新反応の探求をしてました。反応溶媒として、極性が高く、配位力の小さいDCMを使い、室温で反応をさせてましたが、なかなか進まないので、反応温度を高くしようということになりました。しかし、DCMの沸点は40℃弱。室温というと25℃前後ですので、DCMでは反応の加速効果は得にくい。クロロホルムでは何やら変な反応が起こりそう。ということで、DCEがDCMの代替溶媒として候補に挙がったのです。
DCE溶媒を使い、80℃程度で反応を行うと、室温の場合よりも確かに反応の速度は上がりました。副生成物もできたりするのですが。沸点が高いので、DCEの除去が難しく反応混合物からの再結晶が少しやりにくいというデメリットもあります。
あとは毒性ですね。
DCE: 1,2-dichloroethane
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=DCE)
大学院の修士1年の時に初めて使いました。
当時、希土類ルイス酸を使う新反応の探求をしてました。反応溶媒として、極性が高く、配位力の小さいDCMを使い、室温で反応をさせてましたが、なかなか進まないので、反応温度を高くしようということになりました。しかし、DCMの沸点は40℃弱。室温というと25℃前後ですので、DCMでは反応の加速効果は得にくい。クロロホルムでは何やら変な反応が起こりそう。ということで、DCEがDCMの代替溶媒として候補に挙がったのです。
DCE溶媒を使い、80℃程度で反応を行うと、室温の場合よりも確かに反応の速度は上がりました。副生成物もできたりするのですが。沸点が高いので、DCEの除去が難しく反応混合物からの再結晶が少しやりにくいというデメリットもあります。
あとは毒性ですね。
Wednesday, July 11, 2012
【本日の化学略語】pin
化学略語の検索サイト→Nanoniele
pin: pinacol
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=pin)
初めて扱ったのは学部3年の学生実験でした。
かなり記憶が薄くなりましたが、アセトンをHgCl2/Mgで還元的にカップリングさせて合成したのだと思います。HgCl2をMgが還元して水銀が生成、Mgは表面の酸化皮膜がはがれて金属むき出しとなり、Mg-Hgアマルガムができて還元を促進するとか、そういうのを実験前にレポートし、担当教官(当時)のOKがもらえないと実験が許可されないとか、少し厳しめだったと思います。
んで、得られたpinは濃硫酸でピナコール転移させてピナコロンとし、ヒドロキシルアミンと反応させてオキシムにするとか、そんなんだったと思います。
このpin、学生実験で扱うぐらいだからとタカをくくっていたのですが、研究室に配属された後、価格を調べると…高い。しかも、モタモタしていると水分を吸収してベタベタになる。
こんなん大量につくらせるとは、きんちゃん恐るべし、です。
pin: pinacol
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=pin)
初めて扱ったのは学部3年の学生実験でした。
かなり記憶が薄くなりましたが、アセトンをHgCl2/Mgで還元的にカップリングさせて合成したのだと思います。HgCl2をMgが還元して水銀が生成、Mgは表面の酸化皮膜がはがれて金属むき出しとなり、Mg-Hgアマルガムができて還元を促進するとか、そういうのを実験前にレポートし、担当教官(当時)のOKがもらえないと実験が許可されないとか、少し厳しめだったと思います。
んで、得られたpinは濃硫酸でピナコール転移させてピナコロンとし、ヒドロキシルアミンと反応させてオキシムにするとか、そんなんだったと思います。
このpin、学生実験で扱うぐらいだからとタカをくくっていたのですが、研究室に配属された後、価格を調べると…高い。しかも、モタモタしていると水分を吸収してベタベタになる。
こんなん大量につくらせるとは、きんちゃん恐るべし、です。
Tuesday, July 10, 2012
【本日の化学略語】NBE
化学略語の検索サイト→Nanoniele
NBE: norbornene
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=NBE)
いつ使い始めたのかはわからないのですが、大学院の1年の頃には使用経験者になっていたと思います。
ふたを開けるとなんとか飴のような匂いがするのだけは強力な記憶があります。用途はラジカルや有機金属等の活性種の補足剤がメインでした。
この化合物、昇華性があり、購入後放置していると瓶の蓋に結晶が大量にくっついたりしますし、蓋の締めが甘いと中身がなくなってしまいます。固体なので沸点が高いと錯覚してしまいます。
反応前に生成して使用するのですが、昇華性なので常圧での単蒸留は不可なので、減圧下でのtrap-to-trap蒸留を行ってました。
んで、この化合物でも私はやらかしてしまったのです。
trap-to-trap蒸留では蒸留釜と受器の間にブリッジがあります。器具をセットして蒸留を始めるわけですが、楽をしたいので蒸留釜を温風で暖めるわけです。暖めると、蒸留釜の中にある固体のNBDが、気化しながら踊るわけです。気化したNBDは冷やされた受器で固化する、はずなのです。
蒸留釜を暖め続け、釜の中のNBDはきれいになくなりました。蒸留が終わった〜と器具をばらして受器を見ると…NBDが妙に少ないのです。おかしいなあと思うがぱっと見異常は見られない。まあ数回の実験に使える量はあるし、器具はきれいそうだから、と、洗浄用のアルカリバスに器具を放り込んで数時間後…
アルカリバスが妙に臭い。例のなんとか飴のような匂いが強烈にするのです。
器具を取り出してみると…ブリッジが白く濁っている…そう、ここでようやく何が起こったのか、理解できたのでした。つまり、蒸留釜で昇華したNBDは、受器ではなく、ブリッジで固化していたのです。しかも、ブリッジ内部のガラス表面に、境目なく薄く広く、です。たぶんガラスとNBD屈折因子がうまくマッチして、ぱっと見NBDの存在に気づかなかったのでしょう。
この件以降、trap-to-trap蒸留ではブリッジも暖めるよう、気を配るようになりました。
NBE: norbornene
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=NBE)
いつ使い始めたのかはわからないのですが、大学院の1年の頃には使用経験者になっていたと思います。
ふたを開けるとなんとか飴のような匂いがするのだけは強力な記憶があります。用途はラジカルや有機金属等の活性種の補足剤がメインでした。
この化合物、昇華性があり、購入後放置していると瓶の蓋に結晶が大量にくっついたりしますし、蓋の締めが甘いと中身がなくなってしまいます。固体なので沸点が高いと錯覚してしまいます。
反応前に生成して使用するのですが、昇華性なので常圧での単蒸留は不可なので、減圧下でのtrap-to-trap蒸留を行ってました。
んで、この化合物でも私はやらかしてしまったのです。
trap-to-trap蒸留では蒸留釜と受器の間にブリッジがあります。器具をセットして蒸留を始めるわけですが、楽をしたいので蒸留釜を温風で暖めるわけです。暖めると、蒸留釜の中にある固体のNBDが、気化しながら踊るわけです。気化したNBDは冷やされた受器で固化する、はずなのです。
蒸留釜を暖め続け、釜の中のNBDはきれいになくなりました。蒸留が終わった〜と器具をばらして受器を見ると…NBDが妙に少ないのです。おかしいなあと思うがぱっと見異常は見られない。まあ数回の実験に使える量はあるし、器具はきれいそうだから、と、洗浄用のアルカリバスに器具を放り込んで数時間後…
アルカリバスが妙に臭い。例のなんとか飴のような匂いが強烈にするのです。
器具を取り出してみると…ブリッジが白く濁っている…そう、ここでようやく何が起こったのか、理解できたのでした。つまり、蒸留釜で昇華したNBDは、受器ではなく、ブリッジで固化していたのです。しかも、ブリッジ内部のガラス表面に、境目なく薄く広く、です。たぶんガラスとNBD屈折因子がうまくマッチして、ぱっと見NBDの存在に気づかなかったのでしょう。
この件以降、trap-to-trap蒸留ではブリッジも暖めるよう、気を配るようになりました。
Monday, July 9, 2012
【本日の化学略語】CHX
CHX: cyclohexane
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=CHX)
何かの反応の溶媒効果を調べるために使ったんじゃないかと思います。反応の際に発生するラジカルがCHXと反応する可能性も考慮していたのではないかと、私のことですから。
驚いたのが融点。n-ヘキサンは冬でも凍ることは決してないのですが、CHXの融点は6.5℃。ベンゼンよりも高い。寒いと凍るんです。寒い冬の朝、フラスコの中に白い塊があるのを見て「これなんだっけなぁ」としばらく考えて、ああ、CHXかと思い出すんです(一応ラベルは貼ってあるのですが、遠くて字が読めない)。
節電でエアコンをほとんど使わなかった今年の1〜2月は、よく凍ってました(関東)。
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=CHX)
何かの反応の溶媒効果を調べるために使ったんじゃないかと思います。反応の際に発生するラジカルがCHXと反応する可能性も考慮していたのではないかと、私のことですから。
驚いたのが融点。n-ヘキサンは冬でも凍ることは決してないのですが、CHXの融点は6.5℃。ベンゼンよりも高い。寒いと凍るんです。寒い冬の朝、フラスコの中に白い塊があるのを見て「これなんだっけなぁ」としばらく考えて、ああ、CHXかと思い出すんです(一応ラベルは貼ってあるのですが、遠くて字が読めない)。
節電でエアコンをほとんど使わなかった今年の1〜2月は、よく凍ってました(関東)。
Tuesday, July 3, 2012
【本日の化学略語】TMAO
化学略語の検索サイト→Nanoniele
TMAO: trimethylamine N-oxide
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=TMAO)
私自身は扱ったことはないのですが、院性時代、研究室のメンバーが使っていました。酸化剤としてではなく、反応剤として炭素−炭素結合形成反応を追いかけていたと記憶しています。
類似のアミンN−オキシドを合成するには、アミンと過酸化水素等を使用していたと思いますが、反応後、精製のために水の除去が必要であり、これがなかなか大変だったとメンバーの一人が言ってました。水が十分除去できないと、カリっとした固体ではなく、ベトベトしたものになるのだとか。
TMAO: trimethylamine N-oxide
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=TMAO)
私自身は扱ったことはないのですが、院性時代、研究室のメンバーが使っていました。酸化剤としてではなく、反応剤として炭素−炭素結合形成反応を追いかけていたと記憶しています。
類似のアミンN−オキシドを合成するには、アミンと過酸化水素等を使用していたと思いますが、反応後、精製のために水の除去が必要であり、これがなかなか大変だったとメンバーの一人が言ってました。水が十分除去できないと、カリっとした固体ではなく、ベトベトしたものになるのだとか。
Subscribe to:
Posts (Atom)