Wednesday, March 5, 2014

【本日の化学略語】An (anisyl)



(画像はAnH, anisoleです)

Anは3種類ありますが、特に記載することがなければ、p-anisyl基。

An基を含む化合物はいろいろ使用しました。少量でも匂うものが多かった記憶が。
An基を含む化合物の反応性が他の置換基を含むものとどう違うかを調べるのが主な実験の目的でした。Friedel-Craftsタイプの反応の位置選択性とか、An-ハロゲン結合の酸化的付加やAnCHOへの求核剤付加・電子移動等、多様な反応のテストとかにです。

An基中のメトキシ基が電子供与性なので、フェニル基と比較してベンゼン環の電子密度が高くなること、ベンゼン環を通して官能基の電子密度が同じく高くなることが、反応での反応性にどう影響を与えるか…。そういうのを調べてました。

反応以外では、π共役化合物の発光特性、例えば発光ピーク波長や発光効率が、An基中のメトキシ基の有無でどう変わるかを見ていましたし、溶解性についても検討したり、と。
メトキシ基て小さめの置換基なのですが、溶解性の影響が大きかった。これは、実験やってて驚きでした。

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