TBuA: tributylamine
実験での主な使用目的は塩基でした。塩基として以外に使用したことはなかったような。
例えばMizoroki-Heck反応では塩基としてトリエチルアミンを使用するのですが、トリエチルアミンの沸点は89℃近く。この温度では、炭素−臭素結合がパラジウム触媒で切断されにくく、臭化物の反応には使用できない。ということで、より沸点の高い(214℃)TBuAを、125℃くらいの反応に使用していました。
反応温度が高いですから、反応は確かに進行してくれる。ただ、TBuAの沸点が高いというメリットは、そのままデメリット。反応後に生成物を分離しようとして、TBuAがなかなか除ききれない、ということも。酸処理でTBuAをアンモニウム塩にして水洗浄にかけても、どうしても有機相に残ってしまう…。
トリプロピルアミンは沸点156℃、エチルジイソプロピルアミンは127℃と他にもいろいろありますが、お値段と相談です。
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