MTBE: methyl tert-butyl ether
ガソリンの添加剤として一時期脚光を浴びたこともあった化合物。
実験用途としては、引火性の高いジエチルエーテルの代用として、抽出溶媒として使用したことがあります。動物実験での発ガン性が認められているので、扱いにはそれなりの対策が必要。
使用感ですが、ジエチルエーテル(沸点35℃)よりも沸点が高い(55℃)いものの、抽出溶液の濃縮に不便を感じることはありませんでした。ただ、MTBEは極性があまり高くないようで、水層からの抽出力はジエチルエーテルに劣ってました。炭化水素のヘキサンやトルエンと大差ないかも。
個人的に困ったのが、MTBEの除去。濃縮や再結晶後にNMR測定を行うと、MTBE由来のシグナルが。シングレットがピコーンと。tert-ブチル基があるので、よく見えるんです。
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