Friday, April 27, 2012

【本日の化学略語】LAH

化学略語の検索サイト→Nanoniele

LAH: lithium aluminium hydride
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=LAH)

学部の卒業研究を始めて3ヶ月後くらいでしょうか。トルエンを乾燥するために使用したのが初めてでした。

今でこそ乾燥トルエンは市販されていますが、当時はLAHで乾燥し、蒸留したものをストックしていました。LAHを使った実験での爆発事故等があまり報告されていない頃でしたから、ヘキサンや他の炭化水素系溶媒の乾燥にLAHを使うことはわりとポピュラーでした。

で、トルエンを乾燥、蒸留後、蒸留釜に残っているLAHをつぶそうと、EtOHを加えたところ、加えた量が多かったのでしょう、釜から吹き出してきました。そばで見ていた先輩があわてて洗面器で受け止めてことなきを得ましたが、かなり怖い思いをした記憶があります。この経験は、LAHやナトリウム等の処理に対して、私をかなり慎重にさせました。

ところで、トルエンやヘキサンの乾燥ですが、上述の通り、私の所属していた研究室ではLAHを使っていたわけですが、隣の研究室ではナトリウムワイヤー、階下の研究室ではナトリウム−カリウムを使用していました。どちらの研究室も、水に弱い有機金属を扱っていましたので、要求する乾燥の度合いにあわせて使い分けていたようですが、火災報知器と消火器と、乾燥剤のイメージがリンクしているのは、リンクするような経験があったからなのでしょう。

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