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TPP: triphenylphosphine
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=TPP)
大学4年生の時、こっそりやった実験で初めて使いました。
当時私は3塩化イッテルビウムというルイス酸を扱っていたのですが、単独では有機系溶媒に対する溶解性が低く、配位子を添加すれば溶解性が上がり、ルイス酸としての3塩化イッテルビウムの機能を発揮してくれるのではと思ったのです。
結果は…TPPではダメ、でした。
3塩化イッテルビウムが溶解するよう、様々な配位子を試しましたが、結局見つからないままでした。後に様々な配位子のイッテルビウム錯体が報告されましたが、リン系の配位子は難しいようです。
パラジウムとイッテルビウムの違いを強く印象づけられたのは、いい経験だったと思います。
トリフェニルホスフィンはその後の研究でも時々取り扱いました。遷移金属触媒の配位子として使用したこともありますし、有機合成の出発物質として使用したこともあります。市販品は以前はフレーク上だったのですが、最近は水酸化ナトリウム等と同じ形状のペレットになり、驚いたのを憶えています。
そのことをすっかり忘れた私は、学生さんに「量りにくい?割るといいよ」とアドバイスしてしまい、学生さんを苦しめたのでした。
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