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KSA: ketene silyl acetal
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=KSA)
(画像は酢酸エチルのケテントリメチルシリルアセタール)
大学4年生になり、研究室に配属されて初めて大量合成した化合物です。
酢酸エチルをLDAを反応させてリチウムエノラートのした後に、TMSClと反応させると生成します。
生成はするのですが、シリルエステル異性体も副生してしまうため、精製がとても厄介。
何度蒸留しても、こやつ↓
が混じってしまうため、蒸留だけをする日々が3ヶ月くらい続いたのです。
実は、KSAとこのシリルエステル、熱力学的には後者の方が安定で、適当なルイス酸を放り込んでやると、KSAがシリルエステルになってしまいます。最近は静かになりましたが、向山型アルドール反応反応が進行しない場合に、このシリルエステルが生成している可能性を疑っても損はないと思います。
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