化学略語の検索サイト→Nanoniele
CN: coordination number
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=CN)
配位数です。
d-ブロック遷移金属錯体では、CNが4とか6とか少なめで、研究も多く行われていたのですが、私が扱っていたのはf-ブロック遷移金属(ランタノイド)錯体で、こいつのCNがもうあれでして。
ランタノイドのイオン半径は、d-ブロック遷移金属のよりも長いため、CNが多くなります。多いだけなら良いのですが、配位不飽和なのをカバーするためにオリゴマー化したりして、構造がカオスだわ溶解性が落ちるわデロデロになるわで、何かと大変な思いをしてました。
私が単離したランタノイド錯体の中で最もCNが少ないのは、Yb(Ph22CNPh)(hmpa)3で、5配位。この錯体、空気中では瞬時に分解しますし、粉末を下手に扱うと火の粉となる、ちょっと危険なものでした。合成法は簡単で、Ph22CNPhと金属YbとHMPAを、THF溶媒中で攪拌するだけ。THF蒸留釜でNa/ベンゾフェノンを作るのとほぼ同じです。
この錯体、HMPA配位子のおかげで超配位不飽和な状態にあり、その性質をうまく使った様々な反応の触媒として使えることを後輩達が見つけてくれました。とても感謝しています。
No comments:
Post a Comment